写真を撮っていると、普段聞き慣れない略称や、名称を耳にすることがあります。
今日はそんなカメラにまつわる、知っているようで知らない用語を勉強がてらまとめてみました。
それではどうぞ。
Contents
カメラの種類
コンデジ
言わずもがな、コンパクトデジカメの略。
デジイチ
デジタル一眼レフカメラの略、広義でミラーレス一眼も含まれたりする。
一眼レフの「レフ」はレンズから入った光をミラーやペンタプリズムを用いて直接ファインダーから見られるようにする機構のこと。英語のレフレックス(reflex)が由来。
ミラーレス一眼は、この機構がないためミラーレスと称される。
一眼レフの「一眼」はレンズが1つという意味。二眼レフカメラなんかもある。
実売データを基にしたBCNランキングによると、2016年のデジタル一眼レフの市場シェアは1位:キヤノン(56.2%)、2位:ニコン(36.7%)、3位リコー(6.7%)。
一方、ミラーレス一眼は1位:オリンパス(34.5%)、2位:ソニー(24.8%)、3位:キヤノン(13.6%)とのこと。
レンズの愛称
カメラの用語の中で一番よく使われていると思われるのが、レンズの略称です。
会話の中で長ったらしい型番を言うわけにもいかないので、略称が多用されます。
望遠&超望遠単焦点レンズ
サンニッパ(300mm F2.8)
300mmの焦点距離でF値が2.8の明るさを持つ望遠単焦点レンズのことをいう。
キヤノンのEF300mm F2.8 IS Ⅱ USMは56万円重量は2350g
ニコンのAF-S NIKKOR 300mm f/2.8G ED VR IIは55万円で2900g
同じ焦点距離で開放F値が4のレンズはサンヨンと呼ばれる。
ちなみにこのような望遠レンズは大砲とも呼ばれ、ニコンとキヤノンはそれぞれ黒色と白色に分かれているため、オリンピックなどの大会の際には、一目でメーカーの勢力図が見分けられるようになっている。
ヨンニッパ (400mm F2.8)
キヤノンEF400mm F2.8L IS II USMは93万円で重さは3850g
ニコンAF-S NIKKOR 400mm f/2.8E FL ED VRは115万円で3800g
同じ焦点距離で開放F値が5.6のレンズはシゴロクと呼ばれる。
ゴーヨン (500mm F4)
サンニッパ、ヨンニッパよりもさらに望遠の単焦点レンズ。このクラスでF値2.8のレンズを作るのは相当難しいらしく、1段暗いF4。それでも値段は化け物。重さも化け物。
キヤノンのEF500mm F4L IS II USMは83万円で3190g
ニコンのAF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VRは99万円で3090g
さらに望遠でロクヨンも存在する。
ハチゴロー (800mm F5.6)
キャノニコが誇る超望遠レンズ。値段も重さも全長もまさしく大砲のようなスケール感。
キャノンのEF800mm F5.6L IS USMは134万円で4500g、全長461mm。
ニコンのAF-S NIKKOR 800mm f/5.6E FL ED VRは152万円で4590g、全長461mm。
ズームレンズ
大三元レンズ
麻雀の役の名前を冠したズームレンズ群のこと。広角、標準、望遠、それぞれズーム全域で解放F値が2.8(通称:ニッパチ通し)の明るく高価なハイスペックレンズ。
レンズ沼にハマった人間の1つの到達点。
ニコキャノ・ソニーのフルサイズ用は3本揃えるのにおよそ60万円ほどかかる。
例文:いつかは欲しい大三元。
Amazon.co.jp: CANONの大三元レンズ
Amazon.co.jp: ニコンの大三元レンズ
小三元レンズ
大三元には明るさで一歩劣る、F4通しのレンズ。その分価格と重量が少しお求めやすくなっている。
レンズ沼の中期、単焦点レンズの次に揃えたくなるレンズ。ただしどうせ大三元レンズも欲しくなる。
Amazon.co.jp: キヤノンの小三元レンズ
Amazon.co.jp: ニコンの小三元レンズ
便利ズーム
広角、標準、望遠の複数のズーム域を一本でカバーするズームレンズのこと。
画質や明るさが犠牲になるものの、レンズ交換の手間や荷物を減らせるところにメリットがある。
キヤノンEF28-300mm F3.5-5.6L IS USM
ニコンAF-S NIKKOR 28-300mm f/3.5-5.6G ED VR
単焦点レンズ
撒き餌レンズ
カメラメーカー各社がカメラ歴の浅い顧客を沼にはめる為のトラップ。
暗めのキットレンズと異なり、明るく、背景をぼかしやすいので、分かりやすくいい写真が撮れるようになる。
値段が他のレンズと違い安価なので初心者にも手を出しやすく、費用対効果が高いため、より上位のレンズにも興味をもってしまう。各社標準的な画角(50mm)でF1.8の明るさのものを撒き餌としている。
パンケーキレンズ
薄くコンパクトな単焦点レンズのこと。その薄さがパンケーキのようなのでその名で親しまれている。全長が短いので基本的には単焦点のF値が明るいレンズだが、沈動式のズームレンズも存在する。
赤レンズ(赤帯)
キヤノンの高価格帯の高性能レンズ(Lレンズ)のこと。鏡筒に入った赤いラインを指してこう呼ぶ。ちなみにオリンパスは青いライン。
その他
コンニャク現象
別名ローリングシャッター歪み。電子シャッターを使用した際、CMOSセンサーが1ラインずつ画素を露光し信号を読み込むため、その読込速度よりも動体の方が速い場合に被写体が斜めに歪む。
メカシャッターを用いた場合は生じない。
現在は上記の消費電力が小さいCMOSセンサーが一般的だが、かつて多く採用されていたCCDセンサーでは全画素一括露光だったためローリングシャッター歪みは生じなかった。
2016年の夏にキヤノンが全画素一括露光可能なグローバルシャッター搭載のCMOSセンサーを開発したと発表した。
ニコン巻き
外れにくいストラップの取り付け方。元々ニコンが推奨し始めた方法だが、その抜けにくさや、ストラップの端が邪魔にならない便利さから、多くのカメラマンが採用しているそう。
別名「プロスト巻き」
おわりに
以上、カメラにまつわる色々な名称、略称でしたー。