非常時の防災リュックの準備を進める上で重要なのが、「火」について考えることです。平時には何も気にせず使えている火ですが、非常時はこれが使えるかどうかが明暗を分けると言っても過言ではありません。
[凹] 生活防衛資金の様に生活防衛用品(防災リュック)も検討! | モノ好き男子ブログ
アウトドア用品の中で、燃料といえば「ガス」と「液体燃料(アルコールやガソリン)」と「固形燃料」があり、それぞれに一長一短があります。
今回、僕は防災リュックを構成する燃料として、Esbitの固形燃料ミリタリー12タブレットを選んだわけですが、その理由は以下のとおりです。
小型軽量だから燃料の中で一番扱いやすい
冒頭で燃料には「ガス」と「液体燃料」と「固形燃料」があると書きましたが、固形燃料はこの中でも圧倒的に使いやすい燃料だと思います。
まず、ガスや液体燃料は揮発性が高く管理に気を使いますし、容器もかさばりますが、固形燃料はそんなこともなく、自然発火の危険性もありません。
なにより保管に場所をとらないため、ウルトラライトな装備に最適です。
また、ガスや液体燃料は気圧や気温が低いところではあまり性能を発揮できないので、どんな環境でも燃焼させることができる固形燃料はとても便利です。
燃焼の度合いについて
ちなみにこのEsbitの固形燃料は1つ14gで12分燃焼するとのこと。お湯を沸かしたり、簡単な調理をする分には十分な燃焼時間です。
ただ、ガスや液体燃料とは異なり、風には弱く、風防について別途考慮しなければいけないでしょう。
同じEsbitから風防としての機能もあるコンパクトなステンレスストーブが出ているので、僕はそちらを採用しました。
コスパは悪いが非常用として最適
実は固形燃料はコスパで考えるとガスや液体燃料に劣ります。
ただ、上記のような携帯性の高さや長期保存性は非常用にもってこいです。特に後者については、25年前のものを使っても問題なく使えたという話もあり、安心して防災リュックに入れておけます。
ガスも経年で変質するものではありませんが、実際は容器の錆や経年劣化で使用期限が限られているので、そういった部分を考えると固形燃料の保存性の高さは目を見張るものがあります。
ドイツやスイスの軍隊でも採用されているというのだから驚きですね。
中でもミリタリー12タブレットを進める理由
Esbitの固形燃料にはいくつかのラインナップがありますが、僕は断然ミリタリーの12タブレットをお勧めします。
というのも、唯一タブレットがそれぞれ個別で密閉包装されているからです。他の6タブレット入りのものなどは、幾つかがまとまって包装されているので、いくら保存性が高いとは言え、開封した後の劣化が気になり、選択肢から外れました。
実際にチキンラーメンを作ってみた
論より証拠ということで、実際にチキンラーメンを作ってみました。
400ml弱の冷えた水を使用。
残念ながら沸騰させるには至りませんでしたが、沸騰直前までは熱することができたので、特に問題なく作ることができました。
注意点としては、火でしっかり炙らないと着火しないので、マッチの種火を補助するティッシュが必要だったことです。モンベルのウォータープルーフマッチの燃焼時間が足りなかったのかな…。
これについては、より強力なストームプルーフマッチを用いれば解消できるのでは、と思っています。
あとがき
日常的にキャンプをしたり、登山に行く人でないのであれば、十分なぐらいの実用性なので、防災リュックの貴重なスペースを有効活用したい人にはこの固形燃料がお勧めです。